*ハルとダイゴ(1) 


2002年2月2日
ミレニアムベイビーの子猫が産まれました
我が家にいっぱい春がくるように「ハル」と名前をつけました
毎日 ミーコお母さんとのんびり暮らしていました

お母さんそっくりのハルはどこへ行くのも一緒
そしてお母さんそっくりののんびりや
なんのお話? ないしょ ないしょ
目の上のた 、ん 、こ、 ぶ 〜〜〜

そんな優しいお母さんが病気で死んでしまいました

その寂しさに慣れるまでしばらく時間がかかりましす

外はとってもいい気持ち だけど一人ぽっちになったハルにはちょっと寒いかな
朝の匂いは特に好き! んん〜〜ん いい気持ち

冬には雪遊びもするよ

だあれもまだ 通ってない雪の中をこうやって歩くの すんごくおもしろいんだから
ここは ネ!だいすきな屋根への通り道
とっても暖かい朝 ひなたぼっこしようと屋根の上にあがったら カラスが先にひなたぼっこしてた
「僕が先に来たんだぞ。あっちへ行け」って
でも私もひなたぼっこしたいもん・・・


そんな 夏のある日
お姉ちゃんが小さな小さな子猫をつれて帰ってきました
子猫は都会の真ん中で大けがをして 死にそうだったって

 その日から ハルの生活は一変
 も〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜お   大変!!!

この小さなかごに入れられて車に揺られてやってきました

都会ではペットボトルの水しか飲まないと・・・
ところが ハルのお水をピチャピチャおいしそうに飲みました。これにはお姉ちゃんもビックリ!
  そうよ だって 家はおいしい井戸水だもの


名前はダイゴ  ウィッシュ!
とっても元気な男の子
一人遊びがとても上手 いっぱい遊んでバタンキュー と寝ちゃう
ちっちゃい ちっちゃい
いたずらぼうず

お父さんの長靴の匂いがたまんない!
なかにすっぽり入れるよ
ん! なんか変???
変わった物体がちょこまか動いてる  あれ 何?

ダイゴは新しいお家に興味津々 どこへ行っても何を見ても・・・
そんなダイゴをハルは警戒

「あれっ!僕と同じ形をしたもの発見 おかあさんと同じ匂いだ」

「どこへ行ったのかなあ」
「なあに この子 どこの子?」
「おかあさんかもしれない」
おかあさんが懐かしいダイゴにとって ハルは新しいおかあさんのように映りました

何処へいくのもハルの後について行きます
ハルにとっては 大迷惑!

後ろからついて歩いてハルのまねをする
だって 大好きなんだもん
「あれ 何?なんかいる」
はじめての木登り
怖くて 怖くて へっぴり腰

「何してるの?」「バア〜!かくれて待っていたんだよ」

「ボクシングでパンチ エイッ あれとどかない」
「うるさいわねえ」
頭隠して 尻隠さず


「なんてうるさいんでしょう 私も本気だしちゃうわよ」
「だって あそんでくれないんだもん」
ダイゴがどんなにがんばっても
ハルには勝てない
「どうしてかな」

「ハルおばちゃんは何処へいったのかなあ」
待ちくたびれてダイゴは夢の中

寝ている時だけおとなしい
我が家もしばし平穏
大好きな水遊び
静かなときはいたずら
「これは 僕のごはんです」
たくさん食べてハルおばちゃんみたいに強くなるんだ」
「ほら こんなに大きくなったよ」
天気のいい日は外でかけっこ
まだまだ ハルにはかなわない

「毎日障子を登って練習したから

「ほら 木登り上手になったでしょう」

そんな楽しい毎日が過ぎた12月 その日はいいお天気でした
ハルおばちゃんがお出かけしたまま 夜になっても帰ってきませんでした
次の日 左手に怪我をして帰ってきました


「僕は心配でずっと探していたんだよ」

ハルは怪我がもとで左腕を切断し しばらくはダイゴとあそぶことができなくなりました
ハルはすっかり落ち込み 家でじっとしていることが多くなりました
「僕は神様に早く良くなりますようにとお願いをしました」


「僕は寂しいけど我慢して独りで遊びました」


お姉ちゃんが雪合戦をして遊んでくれました
ハルはつよいなあ

あんなに大変な手術にも耐えて
痛みにも弱音をはかず じっと我慢して・・・
元気になって本当によかった

暖かい春がきて ハルもすっかり元気!
前と同じようにシッポをピンと立ててはしれるようになりました
本当によかった

ほら 片手でちゃんと爪も砥げます すごい すごい
相変わらずのダイゴ
ハルもあきれ顔
でも ダイゴはハルが元気になってとっても喜んでいるんだよ
もうすぐ一緒に走れるね
あと少し・・・
「ダイちゃん 待ててね」
「だいじょうぶ」
「僕我慢して待ってるから
独り遊びは上手なんだから・・・」
ダイゴは見た・・・なんて

「でも 僕のやんちゃはなおりそうにないね」

「こんな 僕ですが ハルおばちゃんが好きです
これからもよろしくお願いしま〜〜す
あ〜〜あ きょうもつかれた〜 ムニャムニャ
おやすみなさ〜〜い」

もうすっかり我が家の家族になったダイゴは今日も朝から走り回っています
小さいときに受けた心の傷はまだ記憶に残っているかもしれません
そんなダイゴのためにも うんと幸せな一生を送らせてあげたい
そして 片手を失ってしまったハルもまたうんと幸せにしてあげたい
これが私たちの責任のような気がします
だって この子たちからそれ以上の幸せをもらっているのだから・・・